保育園でのアレルギー対応おやつの扱いと選び方|園との連携が必要
この記事でわかること
- 保育園でアレルギー対応のおやつはどう扱われるのか(除去・代替・持参)
- 保育園と幼稚園・認定こども園におけるおやつの扱いの違い
- 入園前・入園後に園と連携・確認しておくこと
- 家庭から持参・買い置きするおやつの選び方
- 誤食を防ぐために家庭でもできること
- 当サイトで持参用のおやつを絞り込む方法
保育園に子どもを預けるとき、食物アレルギーがあると「おやつはどうなるんだろう」と不安になります。保育園でのおやつは毎日のことなので、不安を解消するためには、国の対応方針を理解したうえで、園と密に連携しなければなりません。
この記事では、保育園でアレルギー対応のおやつがどう扱われるのか、入園前後に園とどう連携すればよいのか、そして家庭から持参・買い置きするおやつをどう選べばよいのかを整理します。
保育園を中心にしつつ、幼稚園・認定こども園での扱いにも触れます。あわせて、当サイト(アレフリノート)で持参用のおやつを絞り込む方法も案内します。
はじめに:この記事は一般的な情報を整理したもので、医療上の助言ではありません。何をどこまで避けるべきかは必ず主治医の判断(生活管理指導表)に従い、保育園ごとの対応方針を必ず確認してください。飲食の前には食品ラベルなどの表示を必ずご確認ください。詳しくは「免責事項」をご覧ください。
1. 保育園でのおやつの扱い【除去・代替・持参】
結論:保育園でのおやつに関するアレルギー対応は、原因の食品を取り除く「除去」、別の安全なものに替える「代替」、家庭から持っていく「持参(弁当対応)」の3つが基本です。どれになるかは園によって異なります。
保育園では、毎日1~2回ほどおやつ(間食)が提供されます。食物アレルギーのある子どもには、主に次の3つの方法で対応します。
保育園の場合
保育園は、こども家庭庁(厚生労働省)の「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」にもとづいて対応します。おやつ(間食)も給食と同じく、この対応の一部です。3つの対応は、それぞれ次のような意味です。
- 除去:原因の食品が使用されたおやつを提供しないことです。子どもからすると、周りの友だちに比べておやつが少ない状態になります。
- 代替:原因の食品が使用されたおやつを、別の安全なおやつに替えて提供することです。代替品は園が用意する場合と、家庭が用意する場合があります。
- 持参(弁当対応):園での対応が難しいなどのケースで、家庭から安全なおやつを持たせることです。受け入れの可否やルールは園によって異なります。
厚生労働省のガイドラインは、誤食などの事故を防ぐため、対応を細かく分けず、「完全除去」か「解除」を基本にするよう示しています。
「完全除去」とは、「提供するか、しないか」の二択で考え、「少しだけなら」などの個別対応はしないことです。
一方の「解除」とは、医師が「食べられるようになった」と確認した食品について、除去をやめて周囲と全く同じおやつを提供し始めることです。そのため、家庭で少しずつ食べられるようになっていても、園では医師の指示で解除されるまでは、安全を優先して完全除去する運用が基本です。
幼稚園・認定こども園の場合
幼稚園は、文部科学省が管轄する学校です。そのため、アレルギー対応の基準は、保育園の「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」ではなく、文部科学省・日本学校保健会の「学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン」です。
おやつは主に預かり保育の時間や行事で提供される程度で、保育園のように毎日のことではありません。昼食も弁当か給食かは園によって異なります。
認定こども園は、施設の類型によって保育所と幼稚園の両方の性格をあわせ持つため、園の運用を確認しましょう。
ただし、保育園も、幼稚園や認定こども園も、医師の指導表にもとづいて対応を決める、誤食を防ぐために安全を優先して完全除去する、初めての食材は家庭で先に試してもらう、といった基本的な考え方は共通です。
我が家の体験
息子が通っていた幼稚園(私立)でも、入園前に面談の機会があり、かかりつけ医に記入してもらった生活管理指導表(※次章で解説します)をもとに、除去する食品や緊急時の対応を園と共有しました。昼食はお弁当だったので、行事や預かり保育のときの食べ物を中心に相談し、必要なときは家庭から代替のおやつを持たせる形で対応してもらいました。
小学校(公立)では給食が始まりましたが、毎年度、生活管理指導表を提出し、給食の先生との面談もありました。給食の献立表にも「除去の日」や「代替の日」が分かりやすく記載されていました。
園や学校によって対応方法は異なりますが、毎年度の初めに、書類と面談で正確な情報を共有しさえすれば、その1年間は安心して預けることができると思います。
出典:厚生労働省「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(2019年改訂版)」(こども家庭庁掲載)、文部科学省・日本学校保健会「学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン」(令和元年度改訂)(保育所=安全を優先し完全除去を基本とし、医師の指示で解除/幼稚園・学校は学校のガイドライン・学校生活管理指導表を用いる)
2. 保育園と連携・確認すること【生活管理指導表と面談】
結論:保育園でのアレルギー対応は、医師が記入する「生活管理指導表」をもとに、園・保護者・主治医が連携して決めます。入園前の面談で提供方法や持参の可否、緊急時の対応まで確認し、入園後も年に1回(年度初)に見直します。
入園前に連携・確認すること
厚生労働省のガイドラインでは、入所(入園)時や診断時に「生活管理指導表」を提出するものとされています。生活管理指導表とは、園の生活で特別な配慮や管理が必要な場合に限って医師が作成する書類で、園が対応を決める根拠となります。
なお、正式名称は、保育園のものは「アレルギー疾患生活管理指導表」、幼稚園・小学校などのものは「学校生活管理指導表(アレルギー疾患用)」です。
入園前の面談は、この生活管理指導表をもとに行われますが、次の点を確認・共有しておくと安心です。
- 園での、通常時のおやつを含む食事の提供方法(除去・代替・持参のどれになるか)
- 園での、誕生会や遠足などの行事のときのおやつを含む食事の提供方法
- 家庭からおやつを持参できるか、持参する場合のルール(個包装・名前の記入・園での保存方法など)
- 園での、誤食を防ぐ仕組み(配膳の確認、食器やトレーの区別など)
- 園で症状が出たときの緊急対応の流れ(エピペンを預ける場合の手順など)
また、ガイドラインは、保護者にも次のような役割を求めています。子どもの安全を守るうえで大切な点なので、必ず園との面談前に整理しておきましょう。
- かかりつけ医・かかりつけ薬局を決めておく。
- これまでのアレルギーの経過(医師の診断)、家庭での食生活や服薬の状況、家庭で避けていることを整理し、園に正確に伝える。
- 「家庭で行っていないことは園でも行わない」を基本とする。
入園後に確認・更新すること
生活管理指導表は、入所(入園)時・診断時に加えて、以降は年に1回(年度初)を目安に見直して提出します。子どもの状態は成長とともに変わるため、定期的な更新が大切です。
家庭で食べられる食品が増えたときは、医師の指示(生活管理指導表や書面)にもとづいて、園に除去の「解除」を申し出ます。親の勝手な自己判断で「もう食べられるはず」と伝えるのではなく、必ず医師の書面をもって、園の手順に従って進めましょう。
出典:厚生労働省「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(2019年改訂版)」(こども家庭庁掲載)(生活管理指導表は特別な配慮が必要な場合に医師が作成し、基本的に入所時・診断時、以降は年に1回提出/保護者は入所前にアレルギーの経過を整理して園に伝え、かかりつけ医を持ち園と留意点を検討する)
3. 家庭から持参・買い置きするおやつの選び方
結論:持参・買い置きのおやつは、①個包装で②名前を記入でき③日持ちする(常温保存できる)ものが基本です。園ごとのルール(形状や保存方法)も確認しておきましょう。
- 個包装になっている:必要な分だけ持参でき、ほかの子や食品との取り違えも防げます。
- 名前を記入できる:袋や包装に名前を記入できると、誤配や取り違えを防げます。
- 日持ちする:日持ちする(賞味期限が遠い)と、買い置きしてもムダになりません。
- 常温で保存できる:常温で保存できると、家庭や園での保存にストレスがかかりません。
我が家の体験
幼稚園に代替のおやつを持参する日は、おやつが入った名前入りの巾着袋ごと園に預けていました。取り違えを防げますし、万が一にも、ほかのおやつ(アレルゲン)を触った手で、息子のおやつの包装に触られてしまえば元も子もないからです。
買い置きについては、個包装のお菓子を大量にストックしていました。園に預けるためというのもありますが、お菓子交換のためという理由の方が大きいです。幼稚園児は何かにつけてお菓子交換をしたがるのです。もちろんお友達からもらうお菓子の大半は食べられませんが、息子だけ食べられないという機会がないように、買い置きと持ち歩きは常に気にしていました。
4. 誤食を防ぐために家庭でもできること
結論:誤食の多くは、配膳ミスや取り違えといった人の手による間違いから起こります。園任せにせず、家庭でも「見た目が似たおやつに注意する」「初めての食材は家庭で先に試す」など、できる備えがあります。
厚生労働省のガイドラインは、誤食の主な原因を配膳ミス(誤配)や原材料の見落とし、伝達漏れといった人的エラーとし、園に対して配膳カードや複数人でのチェックで防ぐことを促しています。
一方で、家庭でも、次のような点に気をつけると、園との連携がスムーズになり、誤食が起こる可能性を下げることができます。
- 見た目が似たおやつに注意:同じシリーズでも、味や種類によって原材料(アレルゲン)が違うことがあります。買うたびに原材料表示を確認しましょう。
- 兄弟や周りのおやつに配慮:家庭内でも、食べられないおやつが混ざらないよう分けて保管するなど、管理を徹底しましょう。
- 初めての食材は家庭で先に試す:ガイドラインでも、「保育園で初めて食べることを避ける」ことが推奨されています。家庭で、できれば2回以上、保育園で提供される量と同じか、それ以上の量を食べても症状が出ないことを確認しましょう(確認できていないものは園でも避ける)。
- 園と情報を共有する:家庭で気づいたことや、小さな変化についても、こまめに園と共有しましょう。
特に注意したい場面:厚生労働省のガイドラインは、重症の食物アレルギーがある子どもにとって危険な場面として、次のような例をあげています。行事やイベントは普段と違って誤食が起こりやすいため、園と事前に対応を確認しておきましょう。
- 小麦粘土を使った遊び・製作(触れることで症状が出ることがある、粘土に小麦が含まれていることがある)
- おやつ作りなどの調理体験(使う食材にアレルゲンが含まれることがある)
- 節分の豆まき(大豆のほかにピーナッツを使うこともあり、誤食に注意)
出典:厚生労働省「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(2019年改訂版)」(こども家庭庁ウェブサイト掲載)、消費者庁「アレルギー表示について」(初めて食べる食品は家庭で2回以上・提供量程度以上を安全に確認してから/食物除去は完全除去が基本/誤食は配膳ミスなど人的エラーが中心/重症の食物アレルギー児にとって危険な場面の事例/特定原材料=表示義務・準ずるもの=表示を推奨)
5. 当サイトで持参・買い置き用のおやつを絞り込む
結論:当サイト(アレフリノート)の食品データベースなら、「カテゴリー(お菓子)」と「原材料から除外するアレルゲン」を指定して、通販で買える持参・買い置きに便利なお菓子を絞り込めます。
当サイトの食品データベースでは、次の手順でおやつを絞り込めます。
- 食品検索ページを開きます。
- カテゴリーの欄で「洋菓子・焼き菓子」や「和菓子・スナック」など、探したいお菓子のカテゴリーを選びます。
- 原材料の欄で除外するアレルゲンにチェックを入れます。
- 少量の摂取でも重い症状が出る場合は、コンタミネーションの欄でも除外するアレルゲンにチェックを入れます。
- 「条件を適用」ボタンをクリックすると、条件に合うお菓子が一覧で表示されます。個別ページで原材料名や内容量(個包装かどうか)まで確認できます。
よく指定される条件の食品一覧は、次のリンクからすぐに開けます。
持ち運びや買い置きには、個包装で日持ちするおやつが便利です。市販のお菓子・おやつ全般の探し方は『アレルギー対応のお菓子・おやつの探し方』でも整理しています。あわせてご覧ください。
お願い:当サイトでは正確かつ最新の情報を提供できるよう努力していますが、飲食の前に必ず食品ラベルなどに記載された食物アレルギー表示をご確認ください(製造ロットやリニューアルなどによって、当サイトが掲載している情報が古くなっている場合もあります)。詳しくは「免責事項」をご覧ください。
6. まとめ:保育園のアレルギー対応おやつ
結論:保育園のおやつに関するアレルギー対応は、まず園の方針(除去・代替・持参)を確認し、生活管理指導表をもとに園と連携するのが基本です。持参・買い置きのおやつは、個包装・名前記入・日持ち・常温保存ができるものを選びます。
- 園の対応を確認するおやつに関する対応は園ごとに異なります。除去・代替・持参のどれになるか、持参の可否やルールを確認します。
- 生活管理指導表をもとに園と連携する医師が記入する生活管理指導表をもとに、面談でおやつの提供方法・誤食対策・緊急時の対応方法まで確認します。入園後も年に1回(年度初)を目安に見直します。
- 持参おやつを選ぶ個包装・名前記入・日持ち・常温保存ができるものを選びます。園での取り違えを防ぎ、買い置きしたおやつもムダになりません。
- 家庭でも誤食を防ぐ見た目が似たおやつの取り違えに注意します。また、初めての食材は園で食べる前に家庭で試し、症状が出ないことを確認します。