クリーム色の背景に「「○○不使用」表示は安全?/不使用 は 含まない ではない/任意のアピール。最後は原材料名で確認」の見出しと、前面に「不使用」の販促シールが貼られた食品パッケージのイラストを配した記事のアイキャッチ

「○○不使用」表示は安全?実は「含んでいない」とは限らない

この記事でわかること

  • 「○○不使用」などの強調表示(アピール)は誰が何を根拠に付けている?
  • 「不使用」表示は「含んでいない(混入がゼロ)」という意味ではない
  • 「不使用」表示によくある、必ず押さえておきたい6つの誤解
  • 「グルテンフリー」「ヴィーガン」「植物性」は食物アレルギー対応?
  • 海外の「free from」表示の意味とは?

「卵不使用」「乳を使用していません」。
商品のパッケージに、使用していない旨の表示を見つけて、これなら安心と手に取ったことはないでしょうか。こうした「○○不使用」は、メーカーが任意で付ける強調表示です。原材料名の欄に義務で付けるアレルギー表示とは違い、商品の「売り」を伝えるためのアピールにあたります。

ここで注意しなければならないのは、日本には「不使用」などの任意の強調表示には公的な定義や数値基準がないということです。しかも「不使用」が意味するのは、あくまで「原材料として使用していない」ということだけです。
消費者庁も、「使用していない」という表示は「含んでいない」ことを意味するわけではない、と示しています。なぜなら、原材料に使用していなくても、同じ製造ラインなどで意図せず混入すること(コンタミネーション)があるからです。

この記事では、「○○不使用」などの使用していない旨の表示がどういう意味なのか、どんな落とし穴があり、どう確認すればよいのかを、公的な資料をもとに整理します。

※本記事での用語や表記は、消費者庁などの行政資料や、国内外の当局に準じています。出典は各章の末尾に示します。

はじめに:本記事は「不使用」などの強調表示(アピール)の意味と読み方を整理したもので、医療上の助言ではありません。どこまでアレルゲンを避けるべきかは、必ず主治医の判断に従ってください。また商品ごとの表示は製造ロットやリニューアルによって変わります。飲食の前に必ず食品ラベルなどに記載された表示をご確認ください。詳しくは「免責事項」をご覧ください。


1. 「○○不使用」などの強調表示とは?誰が何を根拠に付けている?

結論:「○○不使用」は、メーカーが任意で付ける強調表示(アピール)です。日本には「不使用」と表示するための公的な定義や数値基準がなく、原材料として使用していないことをメーカーが自ら確認して表示しています。

義務のアレルギー表示と、任意の「○○不使用」の強調表示の違い パッケージには2種類の表示がある。使ったものを載せるアレルギー表示(原材料名)は国のルールで義務。「○○不使用」は任意の強調表示(アピール)で公的な定義や基準がない。だから不使用の意味は商品ごとに幅があり、原材料名まで確認する。 パッケージの2つの表示 使ったものを必ず載せる =アレルギー表示(原材料名) 国のルールで義務 「○○不使用」のアピール =任意の強調表示 公的な定義・基準なし 「不使用」の意味は商品ごとに幅がある だから原材料名まで自分で確認する

商品のパッケージにおいて、アレルゲンに関わる表示には大きく2種類があります。

一つは、原材料として使用したものを必ず載せる「アレルギー表示」です。特定原材料(表示が義務の9品目)を使用していれば、原材料名の欄に必ず表示しなければなりません。これは国のルールで定められた義務です。
もう一つが、「○○不使用」「○○を使用していません」といったアピールのための任意の強調表示です。上の図のように、こちらは商品の「売り」を伝えるためのアピールで、付けるかどうかはメーカーの判断に委ねられています。

つまり、日本の食品表示のルールは、アレルゲンを「使用したら表示する」ことを義務づけているだけで、「不使用」をアピールするための定義や数値基準は定めていないということです。「どこまで管理していれば不使用と表示してよいか」の公的なものさしがないため、「○○不使用」の中身は、そのメーカーのみが知るブラックボックスになっていることになります。

とはいえ、何を書いてもよいわけではありません。
食品表示のルールには、実際と違う表示や消費者を誤認させる表示を禁止する定めがあり、事実に反する「不使用」表示はできません。景品表示法でも、実際よりも著しく優れていると誤認させる表示は規制されます。つまり「不使用」表示は、「公的な定義がない(任意)」であると同時に「誤認を招いてはいけない」という前提のうえに成り立っています。

参考:消費者庁は「無添加」「不使用」といった表示について、食品添加物向けに、消費者を誤認させないための考え方をガイドラインで示しています。これはアレルゲンではなく食品添加物の話ですが、当局が「不使用」表示の誤認防止に関心を向けている一例です。「不使用」という言葉は、それだけで安心を連想させやすいからこそ、表示する側(メーカー)にも読む側(あなた)にも注意が求められます。

出典:消費者庁「食品表示基準Q&A(別添 アレルゲンを含む食品に関する表示)」(E-24/E-25=「使用していない」旨の表示は任意で、一括表示の枠外に記載できる)、消費者庁「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン(令和4年3月)」(※食品添加物向け。「不使用」「無添加」は任意表示で、規律は食品表示基準第9条の誤認防止の定めによる、という当局の姿勢)


2. 「不使用」表示は「含んでいない」ではない

結論:「不使用」は、「原材料として使用していないことを製造記録などで確認した」という意味であり、「含んでいない(混入がゼロ)」を保証するものではありません。原材料に使用していなくても、同じ製造ラインなどでの意図しない混入(コンタミネーション)が起こり得るからです。

「○○不使用」などの強調表示を見ると、その物質がまったく含まれていない、と受け取ってしまいがちです。しかし消費者庁は、この点をはっきりと否定しています。

消費者庁の公式Q&Aより:「使用していない」旨の表示は、必ずしも「含んでいない」ことを意味するものではありません。これは、表示をする者が、特定原材料など(アレルゲン)の使用の有無について、製造記録などにより確認したことを意味するものです。
(例)小麦粉を使用せずにケーキを作った場合でも、同じ調理施設で小麦粉を使用したケーキを製造していれば、コンタミネーション(意図しない混入)が起こることがあります。「小麦不使用」という表示は、この可能性を否定するものではありません。

つまり「不使用」が意味するのは、あくまで「原材料として意図的に使用していないことを、メーカーが確認した」ということです。それ以上でも以下でもありません。
原材料に使用していなくても、同じ製造ラインや設備を共用していれば、意図しない微量の混入(コンタミネーション)は起こり得ます。まずは「原材料の不使用」と「製造ラインでの混入対策」は別のことだと理解することが、「不使用」などの強調表示を正しく読むスタートラインになります。

出典:消費者庁「食品表示基準Q&A(別添 アレルゲンを含む食品に関する表示)」(E-25=「使用していない」旨の表示は「含んでいない」ことを意味しない・小麦粉不使用ケーキとコンタミの例)


3. 「不使用」表示のよくある6つの誤解

結論:「不使用」表示は、「書いてあれば絶対に入っていない」「原材料名に無ければ不使用」などと読み違えやすい表示です。代表的な6つの誤解を押さえておきましょう。

「○○不使用」などの強調表示(任意)によるアピールは、短い言葉で安心を伝えるには効果的ですが、その分、実際よりも広く「安全」だと受け取られがちです。消費者目線でよくある誤解を、正しい理解とあわせて一覧にしました。

よくある誤解正しい理解
①「不使用」という表示があれば、絶対に含まれていない「原材料として使用していない」の意味であり、混入がゼロという保証ではない(同じ設備でのコンタミは起こり得る)。
②原材料に不使用なら、コンタミもないはず「原材料の不使用」と「製造ラインでの混入対策」は別のこと。原材料に使用していなくても意図しない混入は起こり得る。
③コンタミの注意書きがなければ、混入していないコンタミの注意喚起表示は任意。表示がない=混入の可能性がゼロ、ではない。
④原材料名に名前がなければ、不使用「加工助剤」「キャリーオーバー」として使用された物質は表示が省略されている場合がある。ただし特定原材料(アレルゲン9品目)だけは省略不可。
⑤「乳不使用」なら、他のアレルゲンも安心「○○不使用」が指すのはその1品目だけ。他のアレルゲンは使用されているかもしれないので、原材料名を確認する。
⑥「マヨネーズ」と書いてあれば、卵が入っていると分かる旧食品衛生法では「マヨネーズ」などは特定加工食品としてアレルギー表示を省略できた。現在の食品表示基準では「マヨネーズ(卵を含む)」のような表示が義務なので、原材料名を確認する。

①〜③は、前章、2.「不使用」表示は「含んでいない」ではないで解説した、「使用していない」は「含んでいない」ではないという一点に集約されます。
「不使用」はあくまで原材料の話であって、製造工程での混入まで保証するものではありません。

④は、原材料名の読み方に関わる誤解です。
「加工助剤」や「キャリーオーバー」にあたる添加物は表示が省略される場合があります。ただし、それらに特定原材料(アレルゲン9品目)が含まれていれば、表示は省略されません。逆に言えば、原材料名にアレルゲンの記載がなければ、特定原材料9品目は使用されていないと考えてよいということです(特定原材料に準ずるもの20品目は任意表示なので、この限りではありません)。あくまで確認すべきは、アピールの言葉ではなく、原材料名そのものです。

⑤⑥は、表示の「範囲」を広く読みすぎる誤解です。
「乳不使用」は乳を使用していないことを示すだけで、卵や小麦など他のアレルゲンについては何も言及していません。また、かつては「マヨネーズ(=卵が含まれているとわかるはず)」のように、加工食品の名称からアレルゲンを推測させる省略が認められていましたが、この「特定加工食品」の制度は廃止されました。アピール表示の内容や加工食品の名称から中身を推測せず、原材料名を最後まで確認するのが基本です。

「不使用」表示を読むコツ:「○○不使用」のアピールは、あくまで商品を選ぶ入口の参考程度として、最終的な判断は原材料名(アレルゲンの個別表示または一括表示)で行いましょう。とくに重い症状が出る場合は、コンタミの注意喚起表示の確認や、必要に応じたメーカーへの確認まで組み合わせるのが安全です。

出典:消費者庁「食品表示基準Q&A(別添 アレルゲンを含む食品に関する表示)」(E-25=使用していない≠含んでいない、G-1/G-3=意図しない混入は表示義務なし・注意喚起は任意、B-10=加工助剤・キャリーオーバーでも特定原材料は表示、F-2=特定加工食品の制度は廃止)


4. 「グルテンフリー」「ヴィーガン」「植物性」表示との違いは?

結論:「グルテンフリー」「ヴィーガン」「植物性」などの表示は、食物アレルギーの安全性を保証する制度ではありません。目的が「不使用」とは異なります。

「不使用」と似た印象を与える表示に、「グルテンフリー」「ヴィーガン(ビーガン)」「植物性」「プラントベース」などがあります。これらは乳や卵を避ける設計になっていることも多いのですが、食物アレルギー対応を目的とした表示ではない点に注意が必要です。

表示の例主な目的食物アレルギー対応か
グルテンフリーグルテン(小麦・大麦・ライ麦など由来)を避ける日本には公的な定義がない。小麦アレルギー対応とも限らない。
ヴィーガン/植物性/プラントベース動物由来の原材料を使用しない商品づくり(食のスタイル)アレルゲンの混入まで管理する制度ではない。

グルテンフリーの表示には、日本では公的な定義がありません。しかもグルテンフリーは小麦・大麦・ライ麦などに由来するグルテンを避けるという意味で、「小麦不使用」や「小麦アレルギー対応」とは指すものが異なります。この違いは、別記事『グルテンフリーと小麦不使用の違い|小麦アレルギーでも安全?』で詳しく解説しています。

ヴィーガンや植物性の表示は、動物由来の原材料を使用しないという「食のスタイル」を伝えるものです。国が定めた規格(JAS)や民間の認証もありますが、それらが管理しているのは「動物由来の原材料を使用しないこと」であって、アレルゲンの意図しない混入まで保証するものではありません
また「ベジタリアン」の区分では、卵や乳を使用する場合もあります。ヴィーガン表示やベジタリアン表示を見て卵・乳アレルギー対応と判断せず、やはり原材料名で確認するのが確実です。

出典:農林水産省「ベジタリアン又はヴィーガンに適した加工食品(JAS)」(管理の対象は動物由来など「ベジタリアン/ヴィーガンに適さない原材料」で、アレルゲンではない)、消費者庁「EUやアメリカ等の「グルテンフリー表示」と日本の「アレルギー表示」は基準が異なります」(日本にグルテンフリーの公的定義はない)


5. 海外の「free from(不使用)」表示には数値基準がある?

結論:海外にも「free from(不使用)」というアピールはありますが、アレルゲンで公的な数値基準があるのは、実質的に「gluten-free(グルテンフリー)=20ppm未満」だけです。卵や乳などには、日本と同じく数値基準がありません。

海外の商品でよく見る「free from(フリー フロム)」も、日本の「不使用」に似たアピールです。その裏づけとなる制度は国によって異なりますが、アレルゲンで明確な数値基準があるのは、下の図のように、実質的にグルテンフリーだけです。

「不使用」を表示する公的な数値基準は日本と海外で違う 日本はアレルゲンの不使用に公的な数値基準がなくメーカーの自主基準による。米国やEUではgluten-freeが20ppm未満という法的な基準を持つ。ただしこれはグルテンに限った話で、ほかの不使用に海外でも数値基準があるわけではない。 「不使用」を表示する公的な数値基準 日本と海外で違う 日本 アレルゲンの 「不使用」に 公的基準なし メーカーごとの 自主基準による 米国・EU gluten-free は 20ppm未満 という法的な基準 表示するには基準を 満たす必要がある ただしグルテンに限った話。ほかの不使用に 海外でも数値基準がある訳ではない

米国やEUでは、「gluten-free(グルテンフリー)」と表示するには、グルテンの含有量が20ppm未満(1kgあたり20mg未満)でなければならない、という法的な基準があります。表示は任意ですが、表示するには基準を満たす必要がある点で、日本の「不使用」とは事情が違います。
なお「gluten-free」は「wheat-free(小麦不使用)」とは別物で、小麦を使用していなくても、大麦やライ麦に由来するグルテンが残っていれば「gluten-free」とは表示できません。

一方で、「卵不使用」「乳不使用」といったアレルゲンの「free from」には、米国やEUでも数値基準はありません。数値で線引きされているのはグルテンだけで、それ以外のアレルゲンは、日本と同じく公的な数値のものさしがないのが実情です。

また、「free from」と日本の「不使用」は、言葉は似ていても中身が同じとは限りません。グルテンフリーの「20ppm未満」からもわかるように、海外の「free from」は必ずしも「まったく含まない(ゼロ)」を意味するとは限らず、「一定の基準値を下回る」ことを指す場合があります。国や対象によって意味や裏づけが異なるということです。

総じて、輸入食品の「free from」や「allergy friendly」といった表示は、その国の制度に依存します。結局は日本語の原材料名(個別表示または一括表示)で確認するのが確実です。海外と日本の表示制度の違いは奥が深いテーマなので、当サイトでも今後の記事で詳しく取り上げる予定です。

出典:米FDA「Frequently Asked Questions: Food Allergen Labeling(gluten-free=20ppm未満/他のアレルゲンに数値基準はない)」、欧州委員会「Regulation (EU) No 828/2014」(gluten-free≦20ppm、very low gluten≦100ppm)


6. 「不使用」表示をどう生かす?(まとめ)

結論:「○○不使用」は任意の強調表示で、公的な基準はありません。「『不使用』は『含んでいない』ではない」と理解し、アピールを鵜呑みにせず、最終的な判断は原材料名(個別表示または一括表示)で行いましょう。

「不使用」表示を、日々の食品・商品選びにどう生かすべきかをまとめます。

  1. 「○○不使用」=任意の強調表示と理解する原材料名に必ず載る義務のアレルギー表示とは違い、「○○不使用」はメーカーがアピールのために付ける任意の強調表示です。そして、日本には不使用を表示するための公的な定義や数値基準がありません
  2. 「不使用」は「含んでいない」ではない「不使用」は原材料として使用していないことをメーカーが確認したという意味であり、混入がゼロという保証ではありません。原材料の不使用と、製造ラインでのコンタミ対策は別のことです。混入の可能性まで知りたい場合は、コンタミの注意喚起表示も確認しましょう。ただしこの表示は任意なので、記載が無いからといって混入がゼロとは限りません。
  3. 「グルテンフリー」「ヴィーガン」はアレルギー保証ではないこれらは目的が異なり、食物アレルギー対応を保証する制度ではありません。海外の「free from」も国の制度によって意味が異なります。これらの表示を見ただけでアレルギー対応と判断してはいけません。
  4. 最終判断は原材料名で「不使用」のアピールは商品を選ぶ手がかりとして使い、本当に含まれていないかは、原材料名(個別表示または一括表示)や、コンタミの注意喚起表示を最後まで読み、避けたいアレルゲンの記載がないかを確認して判断します。
  5. 迷ったら、確認を組み合わせる避けたいアレルゲンが含まれているか判断できない場合などは、メーカーへの問い合わせも活用しましょう。商品のパッケージに記載されている「お客様相談窓口(電話番号)」では、アレルゲンの含有や、コンタミの可能性の有無も教えてくれることがあります。なお、微量の飲食でも重い症状が出る人は、どこまで避けるべきかを主治医の方針に沿って決めてください。

当サイトの食品データベースでは、避けたいアレルゲンについて、原材料での「使用/不使用」に加え、コンタミの「表示あり/なし」を指定して市販品を絞り込めます。
この記事でも解説したとおり、原材料の「使用/不使用」だけでは、アレルゲンが含まれているかどうかは判断できません。ぜひ、コンタミの「表示あり/なし」の条件指定も活用して、日々の食品探しをしてください。

出典:消費者庁「食品表示基準Q&A(別添 アレルゲンを含む食品に関する表示)」(E-25=使用していない≠含んでいない、G-3=コンタミの注意喚起は任意)


Q&A:「不使用」表示でよくある疑問

「不使用」の強調表示は「原材料として使用していない」という意味で、「含んでいない(混入がゼロ)」という保証ではありません。同じ製造ラインや設備を共用していれば、意図しない混入は起こり得ます。
微量の飲食でも重い症状が出る人は、「不使用」のアピールだけで判断せず、原材料名(アレルギー表示)やコンタミの注意喚起表示を確認し、必要に応じてメーカーへの問い合わせを組み合わせてください。また、どこまで避けるかは主治医の方針に沿って決めてください。詳しくは、2. 「不使用」表示は「含んでいない」ではないで解説しています。

「○○不使用」を表示するための公的な定義や数値基準はありません。「不使用」はメーカーが任意で付ける強調表示(アピール)で、その中身はメーカーごとの自主的な基準によります。
ただし、まったく自由というわけではありません。実際と違う表示や消費者を誤認させる表示は、食品表示のルールや景品表示法で禁止されています。「公的な定義がない」からといって、「何を書いてもよい」ということではありません。

必ずしも同じとは限りません。アレルギー表示でいう「乳」は、牛乳を原料とする乳成分の全般を指します。一方「乳製品」という言葉は、バターやチーズ、生クリームといった製品を思い浮かべやすく、人によって受け取る範囲に幅があります。
「乳製品不使用」と書かれていても、乳由来の成分が使用されていれば、原材料名には「乳成分を含む」と表示されます。アピールの言葉を鵜呑みにせず、原材料名で「乳成分」の記載がないかを確認するのが確実です。

ヴィーガンや植物性の表示は、動物由来の原材料を使用しないという「食のスタイル」を伝えるもので、食物アレルギー対応を保証する制度ではありません。卵や乳を含んでいないことが多いですが、アレルゲンの意図しない混入まで管理するものではありません。
また「ベジタリアン」の区分では、卵や乳を使用する場合もあります。ヴィーガン表示を卵・乳アレルギー対応と即断せず、原材料名で確認してください。詳しくは、4. 「グルテンフリー」「ヴィーガン」「植物性」表示との違いは?で解説しています。

「free from」は日本の「不使用」に似たアピールですが、その裏づけとなる制度は国によって異なります。例えば「gluten-free」には米国やEUでは20ppm未満という法的な基準がありますが、「egg-free(卵不使用)」など他のアレルゲンには、海外でも数値基準はありません。
輸入食品においても、日本語で表示された原材料名(個別表示または一括表示)で確認するのが確実です。詳しくは、5. 海外の「free from(不使用)」表示には数値基準がある?で解説しています。

「不使用」のアピールは商品を選ぶ参考程度にとどめ、最終的な判断は原材料名(個別表示または一括表示)で行うのが基本です。そのうえで、コンタミの注意喚起表示の確認、必要に応じたメーカーへの問い合わせ、食品データベースなどでの絞り込みを組み合わせるのが現実的です。
当サイトの食品データベースでは、アレルゲンの「使用/不使用」に加え、コンタミの「表示あり/なし」を指定して市販品を絞り込めます。詳しくは、6. 「不使用」表示をどう生かす?(まとめ)をご覧ください。
原材料名の具体的な読み方は『食品表示でアレルギー物質を見落とさない|紛らわしい表記の読み方』、避けるアレルゲンを決めて絞り込むまでの選び方の全体像は『アレルギー対応食品の選び方・探し方|4ステップで見落としを防ぐ』で解説しています。


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免責:本記事は一般的な情報をまとめたもので、医療上の助言ではありません。アレルギーの診断・除去・解除は必ず主治医にご相談ください。アレルゲン情報は商品・ロットで変わるため、購入前に必ず最新の食品表示をご確認ください。詳しくは免責事項をご覧ください。

執筆:齋藤慎也(アレフリノート運営)

食物アレルギーのある子どもの親として、日々の買い物で食品表示と向き合ってきました。「探して食べる」をラクにするために当サイトを運営しています。
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